くまの記憶の分析: くまの人生はミニチュアの世界?

くまの記憶の分析: くまの人生はミニチュアの世界?

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ワンピースの最後の5章を通して、作者は「暴君」くまの過去を描くことに焦点を当ててきました。 クマの人生は、奴隷から自由の身となり、そして知性を持たないロボットになるという、悲劇のような人生でした…。今日は「くまの人生はミニチュアの世界」という記事の中で、クマに関するフラッシュバックに簡単に焦点を当てます。 始めましょう。

くまの記憶の分析: くまの人生はミニチュアの世界?

先日、「ワンピース1102話考察:アルファはカリファの姉妹」という分析記事を書きましたので、以下のリンクからご覧いただけます。👉ワンピース1102話考察:アルファはカリファの姉妹

くまの人生は世界政府の犠牲?

革命軍のモーリーは同志であるくまの人生は世界政府の犠牲そのものだと言っていましたが、くまの過去編ではその意味が描かれていますよね…

くまの記憶の分析: くまの人生はミニチュアの世界?

過去に世界に対して大罪を犯したという理由で奴隷階級とされているバッカニア族である為に4歳から天竜人の奴隷として生きる事を強いられ、父母を奪われ、ゴッドバレーでは自身も先住民一掃大会のラビットにされるもニキュニキュの実の能力を獲得し生き延び、生まれ故郷でジニーとともに自由な暮らしを手に入れています…

その後もくまの人生は不幸と苦難の連続だったかと思いますが、ボニーという生き甲斐を得た事はある意味、彼にとって人生は充実はしていたのではないかと思えます…

幼少期には『死んだ方がいい世界』にいたわけですが、それは生きる意味がない状況にあった 事を意味すると思います…
しかし、自由を得た後、彼は生きる意味を見出していますよね…

くまが自分の人生をどのように捉えていたのかは分からないですが、おそらく、本人は自分の人生が世界政府の犠牲だとは思っていないんじゃないかと思います。

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くまは誰かを憎み恨み続けるような性格ではなく、過去に拘るよりも未来の事を考えるタイプだと感じられるので…

自分の過去はどうやっても変えたり取り戻したりはできないわけですが、それだけに過去に拘るよりも、現在、また、これから虐げられる者達を救う事を考え行動するという未来思考がくまの性格だと思うんですよね…

くまにとって娘ボニーは希望であり未来、それを守る為ならどんな運命も受け入れるというというセリフはくまの性格をシンプルに現しているように感じられます。

しかし、側から見れば、くまは実に多くのものを世界政府いや天竜人達に奪われているのは事実…!

最終的には自我と思考すら奪われてしまう事になっているわけですが、個人的にくまの人生は世界政府の犠牲というよりは、世界の縮図であるように思うんですよね…

世界政府はくまという個人だけでなく、世界から自我と思考を奪っているように見えるんですよね…

自我と思考を奪われた世界

ONE PIECE世界の民衆は天竜人に支配されていて、天竜人達から見れば一人の漏れもなく全てが『奴隷』…

くまの記憶の分析: くまの人生はミニチュアの世界?

天竜人と遭遇してしまった事で理不尽に命を奪われたり奴隷にされたり、また、一生遭遇せずに済んだとしても天上金制度は一生付きまとうという状態ですよね…

しかし、天竜人の支配からはどうやっても逃れる事はできない…

天竜人の財力と武力と権力にはどうやっても敵うはずがないというのが一般的な感覚でしょうし、歯向かえば命はないわけですから、現状を受け入れるしかない…

それは自我の抑制であり、思考停止ですよね…

天竜人達はくま個人だけでなく、その強大な力で自我と思考を奪っているんですよね…

ワノ国ではカイドウと百獣海賊団がそういう状況を作り出し、兎丼の囚人だった侍達はまさにそういう状況でした…

理不尽に虐げられる世界を耐えて生きるには自我を殺し思考を停止するしかないと思ますが、もしかしたらイム様と五老星は意図的にそうやって民衆から自我と思考を奪ったのではないでしょうか?

人々が自ら自我と思考を殺して生きるような状況を作れば、それは世代を経て民衆に浸透し誰も天竜人また世界政府に歯向かわなくなる…

現実世界風に考えると世界政府が強烈なブラック企業で民衆は社畜というような関係…

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また、人々はそれを『平和』だと感じるようになるのは、兎丼の囚人達のルフィに対するセリフで明らかですよね…

世界政府は民衆に自我と思考を持つ事を許さない…そんな方針で政治を行なっているのではないでしょうか?

だとしたら、革命軍の戦いは単純に天竜人と戦うだけでなく、民衆の自我と思考を取り戻すという意味もあるのかも知れない…

淘汰されたいらないものを取り戻す戦い

ドラゴンはグレイターミナル事件の際、ゴア王国は世界の縮図であり、いらないものを淘汰した世界に幸せなどないと言っていましたが、その『いらないもの』の本質は民衆の自我と思考だったりするのかも?

くまの記憶の分析: くまの人生はミニチュアの世界?

自我と思考を合わせると、それは『思想』と呼べるものになると思うのですが、世界政府は民衆が何らかの『思想』を持つ事を恐れているのではないでしょうか?

今の世界の在り方を『正解』として世界に押し付け、それを維持し続けるには民衆が今の世界の在り方とは別の在り方を見つける事に繋がるような思想を持たせたくないはずです。

くまから自我と思考を奪うのも、くまの思想を消し去りたいからだというのは明白ですしね…

過去に世界政府は民衆から希望を奪っていると書かせて頂きましたが、それと合わせて考えると世界政府はやはり民衆を本当に奴隷や家畜としか考えていない事が改めて浮き彫りになるような気がします。

民衆自体は彼らが豊かな生活をするのに必要な労働力であるわけですが、天竜人達からすれば労働力に意思は必要ないのでしょう…

くまを自我と思考を持たず、ただ命令に従う人間兵器に変えてしまった事は、まさに世界の縮図と呼べると思います。

ルフィはまだ世界政府…というか天竜人嫌ってはいるものの、自分にとって明確な敵だとは思っていない…

しかし、天竜人達が世界から何を奪っているのかに気づいたなら、やはりそれを許さないでしょうし、奴隷生活を平和と呼ぶ兎丼の囚人達に『お前ら奴隷じゃねえか』と叫んだように、世界の民衆にも同じ事を叫ぶような気がします。

それもニカという存在が果たすべき役目だったりするんじゃないかと思います!

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